無骨だし、なによりアメリカっぽいのがいい。
サーフィンを軸に、若い頃からストリートカルチャーのなかに身を置き、そこで受けたインスピレーションを作品に落とし込むアーティスト・花井祐介さん。その活動は日本だけにとどまらず、最近ではNetflixのドラマ『ストレンジャー・シングス』のジム・ホッパーのフィギュアも手がけ、話題を呼んだ。そんな花井さんがスタンレーを手にしたのは、10年以上も前の話だった。
「うろ覚えですけど、最初に買ったのは相当昔ですね。ファーストスタンレーは、栓抜きがついているボトルでした。結構、ラフに使っていたから凹んだり傷ついたりもしているけど、全然へこたれていないし、いまも現役ですよ」
若い頃、古着屋でスタンレーをよく見かけていて、存在自体は知っていたという。「無骨だし、なによりアメリカっぽいから(笑)」と、スタンレーを使う理由を教えてくれた。
スタンレーは1913年にアメリカで創業し、特にアメリカの労働者たちから支持を得て、1970年代には真空ボトルのリーディングカンパニーへと成長した。古着屋でよく見かけるのも、そうした歴史と屈強なクオリティがあるからこそ。
日本のメーカーにはないサイズ感。
花井さんのスタンレーコレクションは、自分で買ったものやギフトされたものを含め、10本近くに及ぶ。それらを用途別に使い分けているという。
「例えば、家族とでかけるときは一番大きいサイズに水とか麦茶を入れて持ち歩いています。コーヒーを入れると匂いがついてしまうから、それはそれで専用のボトルがあります。自宅用とアトリエ用もあって、シーンや飲み物で使い分けてるんです」
そんな数あるボトルのなかでも、最近のお気に入りが、ストローが付属した大容量のボトル「アイスフローフリップストロー真空タンブラー(0.88L)」
「とにかく1日のうちで、水分をたくさん取るんです。だから、これまでのサイズだとすぐ空っぽになっちゃっていて。でも、このボトルであれば、900ミリ近くの容量があるから、自宅で麦茶をいれて、アトリエに持ってきて、半日は余裕で過ごせます」
ずっと、同サイズのボトルを探していたという花井さん。日本のメーカーだとここまで大きいものはなく、アメリカのスーパーで買ったものは、保温性能も弱く作りもチープ。やっと見つけたこのスタンレーが、まさにジャストなサイズだという。
「あと、この大きさでストローもついてるから、手入れが面倒そうじゃないですか。なんだけど、間口も広くて取り外しも簡単で洗いやすいんです。そのイージーケアも、気に入っている点です」
クルマで移動するときも欠かさず持って行く。
横浜で育ち、現在は逗子で暮らす花井さん。いまは、朝6時半に娘と一緒に起き、8時半過ぎに同じく逗子に構えているアトリエへと到着。そこから18時頃まで絵を描き、家族と一緒に夕食を取るというルーティン。その合間を縫って、大好きなサーフィンに興じている。
「毎日気圧配置をチェックしたり、仕事の息抜きに歩いて波をチェックしに行ったりはしますね。そんなときにも、このボトルは取手がついてるから、持ち運びがしやすくて」
「なるべくペットボトルは買いたくないので、クルマ移動のときもマイボトルです。で、容量の多いボトルだと、たいていドリンクホルダーに収まらないんです。だけどこれは、底がくびれているから、しっかりホルダーにハマってくれるんですよ。ストロータイプだから、いちいち開け閉めする手間もないから、運転中も安全に飲めていいんです」
これまでも多くのブランドや企業と共演し、世界各国の優れたものと触れ合ってきた花井さん。そんな彼が「今後もずっと使い続ける」と語るスタンレー。これまでもこれからも、花井さんの創作活動に寄り添い、キンキンに冷えた麦茶と熱々のコーヒーを提供していく。
花井 祐介
はない・ゆうすけ/1978年生まれ、神奈川県出身。ヴァンズやグレゴリーをはじめ、名立たるグローバルブランドからラブコールを受けるアーティスト。2023年にはロサンゼルスのカルバーシティで個展を開催予定。8歳と4歳の娘を持つ、パパでもある。
Instagram:@hanaiyusuke(https://www.instagram.com/hanaiyusuke/)
Photo:Takuma Utoo
Text:Keisuke Kimura
Edit:Jun Nakada